消防士 論作文対策について
こんにちは、キュー太です!
今日は論作文試験を突破するポイントを大公開しちゃいます!!
高卒の方は作文、短大や大学卒は小論文というパターンが多いです。(短大卒も作文の場合はあり)
「起承転結」というのはご存知の方が多いと思います。
ですが、消防吏員の試験にあってはNG!!
起承転結で書いたら確実に不合格になるというわけではありませんが、構成が難しくなったり文字数制限により作成するのが大変です。
なにより、「試験官の採点基準」的に評価が低いからです。
では、どのように書くのか…
それは、「序・破・急」です!
聞いたことがない方も多いと思います、私も初めて聞いた時に、何それ?と思いました笑
起承転結は4部構成なのに対して、序破急は3部構成ということですが、大きく違うのは転回があるかないかです。
起承転結の場合、転回の部分で本論とは異なることを述べたり、話を発展させ深めたりといったことがあります。
転回でうまく深めることができれば起承転結の書き方でも良いものとなります。
ですが!
消防吏員採用試験には当然ながら決められた文字数(枚数)制限があります。
多くは800字で「〇〇について述べよ」などの問題が出ます。
800字では起承転結で書こうとすると、はっきり言って文字数が足りなすぎて書ききれないため内容が薄くなります。
だから試験官からの評価が低くなる。
本来なら転回の部分で内容を深めたり発展させるべきところをできないわけですから、評価が低くて当たり前です。
であれば、最初から転回を入れない構成にすれば良いと思いませんか?
つまり、起承転結より序破急のほうがシンプルで文字数にも余裕があり、まとめやすいということになります。
大切なことなので、もう一度言います!
消防士になりたければ、論作文は序破急で書きましょう!!
参考まで消防士の昇任試験(階級を上げる試験)でも同じことが言えますが、こちらはまた別の記事で書きます。
さて、では序破急とは具体的にどんな書き方なのかというのが皆さん疑問に思っていると思います。
別の言い方をすると、序論、本論、結論ということになりますが、具体例を出して解説します。
例えば
『あなたが本市の消防吏員に採用された場合、どのように市民サービスを行うか800字で書きなさい』
こんな問題が出たとします。
今問題を解くあなたは消防吏員ではありません。
消防吏員じゃないので画期的で具体的な方策を答えることなどできるわけがありません。
つまりここで聞きたいのはあなたの意志ややる気なのです。
そして市民サービスと言われてもピンとこないかもしれません。
市民サービスとは、市民のために役立つこと全般をいいます。
例えば、消防吏員が訓練を行うのは災害現場でスムーズな活動を行うため、言うなれば市民のためになります。
他にも、救命講習を行うこともそうですし、火災予防を広報することもそう言えます。
ところで、ここでいきなり、私が消防士になったら〇〇をしますなどといきなり書き始めるのはNGです。
↑これは結論ですよね
問題文をよく読みましょう。
『あなたが本市の消防吏員に採用された場合、どのように市民サービスを行うか800字で書きなさい』
消防士になったらどんな市民サービスを行うかを聞かれています。
ワードとして、市民サービスがポイントなのは誰もが分かると思います。
ここで市民サービスというワードを広げてみます。
市民サービスをするのは誰?→消防吏員
消防吏員って何?→地方公務員
地方公務員って何?→全体の奉仕者
消防の任務は?→市民の生命、身体、財産を災害から守ること
序の部分では、問題文のキーワードを広げて書き始めるイメージです。
色々な観点から書けますが、例えばこんな形です。
地方公務員は全体の奉仕者として市民の暮らしがより良いものとなるよう努めるべきである。なかでも消防吏員は災害から市民の生命身体財産を守る任務があり特別な存在である。消防吏員としてどのように市民サービスを行うことができるか私の考えを述べたい。
こんな感じです。
問題文であげられている、どんな市民サービスを行うか?
という問いに対して、序の部分では、消防吏員(公務員)が市民サービスを行うべきなんだよ、という流れを作るわけです。(問題文のキーワードについて書いただけでとても簡単)
1 公務員は市民の暮らしをよくすべき
2 消防吏員は市民の生命身体財産を守るべき
3 これを踏まえ私の考えを述べる
こんな流れです。
では具体的に何をしたら市民サービスに繋がるでしょうか?
まず日本という国で考えた時に、少子高齢化は紛れもない事実であり救急要請増加があります。火災面では古い木材住宅はあるものの昔に比べると数は少ないですが、自然災害が増加傾向にあります。
こうしたことを全く知らなかったとしても、あなたが受験する〇〇市に限ったことをピックアップしてみると(ネット検索もあり)、大きな火事や災害について知ることができます。
例えばあなたが受験するのが山間部であれば土砂災害などはニュースで流れていませんでしたか?
都市部であればまず間違いなく救急要請の増加は鉄板です。
こうした〇〇市に当てはまるネタを「破」として書きますが、そこに問題で問われたどんな市民サービスをするか答えを2つ書きたいです。(1つは少ない、3つは文字数が足りなくなるおそれがあるのでNG)
例えばこんな形です。
〇〇市では□年前にこれまで体験したことのないような大火があり、何日も火が消えず連日ニュースで報道がされていた。
この火事の原因は△とのことで、正しい知識や火の取扱いがあれば防げたようである。
災害から市民を守る使命がある消防吏員としてすべきことはたくさんあるが、私は特に2つのことが必要と考える。
一つ目は、市民と同じ目線でわかりやすい言葉で火災予防について広報することである。
災害はいつ起こるか分からないものであるが、正しい知識があれば避けられるものもあるため火災予防の広報は非常に重要である。
消防署のホームページでは様々な情報が分かりやすく掲載されているが、年配の方々はインターネットを活用する機会が多くない。
そこで町内会の行事や年配の方が集まるイベントに参加し、短い時間でも繰り返し広報を続けることで、誰もが火災予防について理解しやすくなると考える。
さらに若い世代への広報としては、ユーチューブやツイッターなどのSNSを有効に使うこともできる。
こうした、年代に合った広報の仕方を考え工夫していくことで火災予防の広報を行う。
2つ目は…
こんな感じで2つ目も書くわけです。
これで破の部分は終了です。
最後に急、結論の部分です。
ここでは、破の部分で述べた2つの解決策を踏まえ、具体的に自分がどう行動していくかをまとめて書きます。
例えば
以上の2つの方法により市民サービスを行うことができると考える。
そのために、私は〇〇や△△を行うなど自己研鑽に励み、市民にとって身近で頼られる存在になりたい。
こんな流れです。
まとめると
序 問題文のキーワードから広げる
破 問題となっている背景や事柄について書き、解決策を2つ書く
急 解決策をふまえ自分がそのためにどんなことをしていくか抱負を書く
字数としては、序100〜150、破500〜600、急100程度です。
800字制限の場合、770字くらいは埋めたいところです。できれば790字とかピッタリになるよう表現や言い回しを変えたりしてください。
改行などもありますが、最後の何も書いてない行が5行も6行もあると、パッと論作文を見た時の印象が文字数少ないとなるためマイナス点です。
そして結論はダラダラ長く書くのではなく、端的に〇〇をやっていく!やっていきたい!など、やる気と意欲を表現してください。
消防吏員になったらどうするか?どうしたいか?
と聞かれるのは面接でも当たり前ですが、ここで消防士としてバリバリ現場で活躍したいとか、救急隊になってたくさんの命を救いたいとかは誰もが言うことです。
試験官が聞きたいのは、漠然と〇〇したいではなく、『そのためにあなたが何をするのか?(もしくは何をしてきたのか)』です!
論作文では序破急の破で解決策、つまり〇〇が必要などと書きます。
ですから最後の急で、そのために私は△△をしていく!
といった、あなたが何をするのか書かないといけません。
質問はコメント欄で受付ますので気軽にどうぞ!
なお、論作文対策について本を購入する必要はありません。
私は本は買ってませんし、市販で売っている小論文対策は公務員用のものであっても、消防吏員用ではありません。
試験の採点をするのは消防吏員であり、市販の論文対策本や面接対策本が必ず有効とは言えないため、現時点特にオススメはしません。
別の記事で面接対策も書く予定です。